国際ガールズ・デー:ウクライナなど紛争で日常を奪われた女子たちからのメッセージ
10月11日は、「国際ガールズ・デー」。
国際ガールズ・デーは、女子の権利やエンパワメントの促進を、広く国際社会に呼びかける日です。
ウクライナ、シリア、ニジェールなど世界各地で起こっている紛争は、弱い立場にある女子たちから日常を奪い、困難を強いています。この日に寄せて、彼女たちの声に耳を傾けていただければ幸いです。
■ウクライナからルーマニアに避難した、ナディアさん(15歳)
ナディアは、3 歳のときに家族と一緒にベトナムからウクライナに来ました。住み慣れたオデッサでの戦闘が激化したのを受け、家族や親戚たちとともにルーマニアに避難しました。彼女のいるブカレストのシェルターは、ジムを改造したもので150人ほどを受け入れています。
「シェルターの人々はとてもフレンドリーで親切なので、ここは安全だと感じていますが、やることがあまりなく退屈で、友達や学校が恋しいです。今まで、私たちを助けてくれたすべての人に感謝しています」
「オデッサは非常に危険でした。家の近くで爆弾の音が聞こえたので、走って隠れなければなりませんでした。時々、強盗にも狙われたので、母は家を出ることにしました。でも、いつ戦争が終わり、友達に会えるのだろうかと不安になります。今のところ、母が戦争を心配して帰国できないので、一時的にベトナムに行きますが、私はできるだけ早くウクライナに戻りたいと思っています。私の母国はウクライナです。今のところ、大使館が帰国便を手配するのを待っています」
■シリアからレバノンに避難した、アティヤさん(11歳)
アティヤは3歳の時にレバノンへと逃れてきました。彼女は両親と4 人の兄弟とともに、ベイルート郊外の貧しい地区、ナバアに住んでいます。アティヤはシリアのことをほとんど覚えていませんが、強いアイデンティティを持っています。
「私たちは長い間ここにいて、レバノン人の友達がいて、私は学校に通っていますが、それでも私たちは違います。アクセントも違います。周りの人とは違うと感じています」
「私は自分の国にいるわけではありません。どこか別の場所にいるときは、本当に安全だとは決して感じません」
アティヤは、シリアに平和が戻り、家族が再会できることを夢見ています。
「なぜまだここにいるのか、なぜ家に帰らないのか、と聞かれることがあります。私は彼らに叫びたいです。『なぜわかってくれないのでしょう?私の国は破壊されました。どこに行けというのですか?私たちには帰るところがありません』」
■ニジェールからチャドに避難した、ハサニーさん(14歳)
ハサニーは昨年 12 月、母親、姉妹とその子どもたちを含む、家族全員と一緒にチャドに到着しました。 家族全員が、ニジェールのブルグマ自発キャンプからそう遠くないところにあるタマネギ畑で働き、1 日あたり約1 ドルを稼いでいます。
「一番辛いのは、お金がなくなることです。稼いだわずかなお金で食べなければならないので、他には何も買えません。ここに来てから、家族全員、1 日 3 回は食べられていません。食べ物を見つけるのは簡単ではありません」
ブルグマの村では、ハサニーは学校に通っていました。彼女は医者になることを夢見ていました。今では、彼女は結婚して、男性にこの悲惨な状況から救ってもらうことだけを考えています。
「設立35周年記念募金」のお願い
ケア・インターナショナル ジャパンは2022年5月11日をもって、設立35周年を迎えました。
これからも私たちは、困難な状況にある女性や女子たちの今を支え、ともに、希望ある未来へと変化の歩みを進めていきます。
ご支援者の皆さまとともに歩んできた35年間の節目に、どうか、これからの活動への応援のお気持ちと、あたたかいご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
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